絵本の名前は「木登りモモ太」です。
西教会の橋口保夫さんが 書評を書いてくださいました。
紹介いたします。
書評
文 ハリントン朋子、絵 斉藤みお『木登りモモ太の話』、東京、文芸社2017、
1200円税抜き。(ご希望の方は書店かアマゾンにて)
福岡西教会の徳田朋子さんがプロの挿絵画家の協力を得て、天に召された夫君のハリントン姓で絵本を出版された。シアトルのときから飼っていた猫、モモがモデルという。
木登り上手のモモ太はぼくに木登りを教える。ぼくは地上では見えなかった広い世界が あることを知る。人以外の被造物にも人のためにできることがある。
大嵐の日モモ太はカラスに助けられてカラスの巣に避難する。いろいろな被造物が避難していて、さながらイザヤが描く理想社会、「被造物すべての共生」(11:6-9)である。
後日ぼくもカラスの巣に入ることで(人抜きだった共生に人が加わって)、名実ともに「被造物すべての共生」となる。
ある日モモ太はフクロウが空を飛んでいるのを樹上でみて、自分もできると気がついて飛び立ってしまい、幸いカラスに助けられる。ぼくも別の日樹上でモモ太と木登りの話をしているうちに、そよ風が気持ちよくて立ち上がった拍子に地上目掛けて落下する。気がつくと枯れ葉の上で無事だった。モモ太安堵。被造物にはそれぞれできることとできないことがある。みんな違ってみんないい。
絵本はこのようなメッセージを温かい愛情をもって読者に伝える。お子さん、お孫さん、お知り合いに勧めていただきたい。その前にご自身一読を。福岡西教会 橋口保夫